文月 蓮

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七. 調停者の能力

「栞はいったい何をしたんだ?」 リアムは恐ろしいほど真剣な顔で栞の顔を見つめている。 「え、軽くなったら助かるって言ったでしょう? だから、プログラム……じゃなくて魔法を書き換えたの」 「ちょっと待て、今魔法を書き換えたと聞こえたんだが」 ...
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六. はじまりの街

「まずは準備をしましょう」 エドワードの言葉に、リアムも頷く。 「俺は自衛団の団長に挨拶をしてくる」 「では、僕と一緒に買い物に行きましょう。服や食料も揃えなければいけませんね」 「……よろしくお願いします」 善は急げとばかりに、診療所を飛...
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五.  旅立ちのとき

栞はすっきりとした気分で目覚めた。途中でエドワードに起こされ、飲んだ薬湯は死ぬほど不味かった。それでも薬湯のおかげなのか、熱はすっかり下がっていた。 目覚めた途端に、生理的欲求がこみ上げ、栞はトイレを探して駆けまわるはめになった。異世界のト...
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四. 僧侶エドワード

栞(しおり)は額に当てられた冷たい布の感触に目を覚ました。 夢の中で太陽神を名乗るちゃらオッサンに、いろいろと言われたような気がする。 フォボスとかいう神の所為で、死に掛けたのだという怒りが心の奥底にぐつぐつと煮えたぎっていたが、その怒りを...
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三.  太陽神フォボス

「栞(しおり)ちゃん、ごめんよ~」 栞は間の抜けた声に脱力しながら目を開けた。 辺りは白いもやに包まれ、遠くまで見通すことはできない。栞の目の前で土下座しているのは、ギリシャ風の衣装を着た仰々しい格好をした五十歳くらいの男性だ。蓄えた顎髭は...
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二. 辺境の剣士

「あなたが私を助けて下さったんですよね?」 「ああ、さっきも名乗ったが、リアム・マイラーだ」 栞はリアムが差し出した手を握り返した。 「ああ、すみません。名乗りもせず。私は栞(しおり)・長谷川(はせがわ)です」 どうやら英語圏のようなので、...
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一. プロローグ

ここはどこ? 栞は見渡す限りの草原に立ちつくし、途方に暮れていた。 先ほどまで自分は徹夜明けでへろへろになりながら、自分の借りているアパートの部屋に転がり込んだはずだった。 とあるソフトウェア開発会社に勤める栞の仕事は、お客様にプログラムを...
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拍手お返事(5/10分)

拍手をありがとうございます。 >05/10 23:08 匿名 様 続きを楽しみにしていただけているようで、嬉しいです。 このあと、魔法使いが仲間に加わります。大まかな話の筋は決まっているのですが、不意に思いついたエピソードも随時追加していき...
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お引越し

サイトをwordpressにお引越ししました。 まだまだ作成中ですが、随時移行していきます。 よろしくお願いいたします。
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2014年02月28日 間違えた出会い 刊行

2014年02月28日 アルファポリス様よりノーチェブックス「間違えた出会い」刊行しました
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