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37. フロレンシオの帰郷

「カザーレの街は花の栽培が主な産業なんだ。だからヴィットーレはそれを見せつけるように、いつも花から抽出した香水を振りまいている。花の匂いがする男なんてこの辺じゃあいつ位だ」団長の言葉にフロレンシオには嫌な予感が走り抜けた。顔色を変えたフロレ...
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36. 北の街で

「いったいどうなっている!」ナディアは声を荒げた。フロレンシオからの連絡は、アストーリに入る前のカザーレから途絶えたままだ。いらいらと部屋の中を歩きまわるが、何も解決しないことに気付いて、ナディアはベッドに腰を下ろした。(うっ……気持ち悪い...
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35. フロレンシオの暗躍

アストーリの街へ向かったフロレンシオはオスバルドたちと共に順調に進んでいた。フロレンシオはアストーリに向かう前に、一つ手前のカザーレの街で付近の様子を調べていた。フロレンシオたちはカザーレの街で宿を取り、自衛団や酒場で商人からの話を聞くこと...
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34. フロレンシオの不在

フロレンシオは砦からオスバルドを呼び寄せた。「フロルの事を頼んだぞ。オスバルド」「わかってます、ナディア。貴女のご夫君には傷一つ付けさせませんよ」「オスバルド、それは言い過ぎだろう。それに、私も傷つけられるつもりは無い」ナディアは背伸びして...
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33. 辺境伯の不安

夕食を食べ終えた三人は娯楽室へと場所を移した。「そう言えば、こちらへ来る前にアストーリに寄って来たんだが、最近野盗がよく出没するという話を聞いたよ」ナディアは辺境でも北に位置する街の名前を耳にして、アストーリの付近を管理する代官からの報告書...
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32. 迷惑な客人

「フロル、落ち着いて」ナディアは険悪になる二人の間に割って入った。「とにかく、私はフロルが好きで結婚したのだ。ダンテの気持ちはありがたいが、そう言うことだから、これからも友人として付き合ってほしい」「ナディア、それくらいで僕の気持ちが変わる...
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31. 招かれざる客

ナディアが辺境伯の爵位を継いでから三カ月が過ぎようとしていた。季節は秋から冬へと移ろうとしている。最近はマウリシオの具合も良くないことが多く、ナディアは領地の視察をずっと延期していた。収穫期を迎え、領民も忙しい為視察はもう少し後の方がいいだ...
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30. 辺境伯の継承

結婚式から一月ほどが経ち、ナディアはいつものように屋敷で父の代わりに執務を行っていた。フロレンシオは最近ではよく砦に出向き、兵士を指導している。オスバルドに負けない実力の持ち主として認められ、辺境軍の皆とも上手くやっている様子だ。もともと王...
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29. 辺境の砦

白百合騎士団が去ったあとの辺境は静けさを取り戻していた。ナディアはフロレンシオと共に砦を訪れていた。オスバルドが二人を出迎える。「ようやくのお出ましですな」オスバルドのからかいに、ナディアは顔を赤くしているが、フロレンシオはどこ吹く風だ。「...
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28. 白百合騎士団の帰還

マウリシオは婚儀が終わったので、王への手紙をしたためていた。自身の体調不良を理由に辺境伯の地位を娘に譲りたいという内容を記す。あわせてナディアとフロレンシオの結婚についても報告し、手紙をフェリクスに託した。「王都に戻るときに、持って行ってほ...
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