2014-06

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10. レオの初恋

自宅へと戻ったレオは、いささか疲れた体をベッドの上に投げ出し、仰向けになりながら今日の出来事を思い出していた。封印を施すためとはいえ、本人の了解もなく抱いてしまったことをひどく後悔していた。 今まで何人かの女性と付き合った経験はあるが、皆そ...
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9. 封印の代償

仕事を終えてフェルナンドが帰宅した時、ラファエラは未だ眠ったままだった。 「封印……しただと!?」 (よかった……だが、ラファを抱かなければ封印できなかっただと!) ガブリエレから聞かされた内容は、安堵と同時に深い怒りをフェルナンドにもたら...
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閑話――イリヤの記憶――

「イリヤ……ごめんなさい……」 それが母の最期の言葉だった。 その言葉が何に対する謝罪なのかは、イリヤには今でもわからない。 ――私を愛することができなかったことに対する謝罪だとは思いたくない。 けれど、少年期のイリヤを残して死出へと旅立つ...
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25. 別離と旅立ち

無事本部へと帰投したレイとイリヤはラムダを監査部へと引き渡した。 「随分無茶をしたようだな」 「申し訳ありません」 上官としてのオメガへの報告を終えたレイは疲れを隠せずにいた。 「クシーへの聴取は大体終えた。やはりキングという男の為に行動し...
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24. 脱出

前方からゆっくりと迫る人影の中に、レイは見覚えのある顔を見つけていた。 ――たしか、研究所で見かけた気がする。 ほとんど他人に興味のなかった当時のレイが覚えているのは、ショウと関わりのある人物くらいだった。 微かな記憶がレイの脳裏に蘇る。 ...
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23. 急襲

目的地へと向かうX-000の機内はエンジン音がうるさく、局員たちはインカム越しに作戦の説明を受けていた。 「これより作戦を開始する。目標はクシーが在籍していたアフマル学園の調査……と言いたいところだが、状況によっては戦闘の可能性がある。各自...
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22. 侵入者の正体

レイはイリヤが見つけた侵入元のサーバの解析結果を受け取り、頭を抱えたくなった。 ――まさか、クシーが『赤の翼』と繋がっているとは……。 けれど厳然たる事実がレイに示されている以上、調査をせざるを得ない。 早速VVMに接続し、クシーの経歴、交...
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21. 変化

――恋人とはどういう存在なのだろう? レイはイリヤからの申し出に戸惑っていた。 これまでレイを求めてきた男たちは体が目当てだと思っていた。だから、レイも適当に付き合い、欲望を解消してきた。 けれどイリヤはそれまでの男たちとは違なり、体だけで...
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20. 確かめる

「レイ……レイ」 「イリヤ……」 うわ言のように名を呼び続けるイリヤに煽られ、レイも夢中になって口づけを返す。 「っはぁ、熱……い」 イリヤが触れた場所から、次々と熱が生まれていく。 ふたりは互いの体にまとわりついた制服を争うように脱がせ合...
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19. 愛と執着

「私はお前を愛してはいない。……おそらく、私には愛するということが分からない」 レイのいつもの強気な様子はなりを潜め、幼子のような頼りない目でイリヤを見上げていた。 「お前のうそぶく愛とはなんだ? それが執着だというのならば、私には受け入れ...
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