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17. 出陣の予感

ナディアは国境の近くに築かれた砦へ到着した。砦には辺境を守る精鋭の騎士や兵士たちが揃っている。そのほとんどが父マウリシオを慕って集った者たちだ。ナディアはマウリシオに劣らぬ采配をしなければならない重圧と戦っていた。マウリシオの副官を長く務め...
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16. 父との対面

「放蕩娘のお帰りだ」マウリシオはおどけた口調でナディアの帰りを出迎えた。久しぶりに見る父の顔が記憶にあるよりもやつれていることに、ナディアは愕然とした。「父上、本当にお加減はよろしいのですか?」「大げさだな。大丈夫だ。お前の花嫁姿を見るまで...
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15. 家出娘、帰郷する

目を覚ましたナディアは昨夜の出来事を嵐のように思い出し、一瞬戸惑った。初心者相手にフロレンシオは容赦なく情熱を発揮し、何度も体を重ねた。窓から差し込む明かりに気付くと同時に失神するように眠りに落ちたことを思い出した。体を起こすと、股間からど...
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14. 一夜の思い出

「フロル……もしも、もしもだ、結婚前にも関わらず本当に好きな人と愛を交わしたいと言ったら失望するか?」ナディアは縋る様にフロレンシオを見つめた。「いいや。失望などしない。だがナディ、それでいいのか?」ナディアが見つめたフロレンシオの瞳には真...
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13. 家出娘、告白する

父が倒れた知らせを聞いてから、ナディアはずっと考えていた。(フロルがあの時の恩人ならば全てを話すべきだ。もしもそれで彼に辛い選択をさせることになっても……私の思いの全てを伝えたい)ナディアはその日の執務を終えたフロレンシオに声をかけた。「フ...
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12. 凶報

「敵襲! 南門に敵接近!」明け方の静寂が見張りの声によって破られた。仮眠を取っていたナディアは傍らに置いた刀を取り上げ、寝床を飛び出した。すぐに南門に向かって駆け出す。途中でフロレンシオたちと合流を果たしながら、一直線に南門へと向かう。幸い...
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11. 家出娘、逃げ出す

「ナディ、大丈夫?」(え?)「何?」アリシアが心配そうな顔でナディアの目を見つめていた。「話しかけても返事が無いし、なんだかぼうっとしているから。何かあった?」「あった……」「えぇ?」ナディアの思いがけない言葉に、声をかけたアリシアが驚いた...
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10. 家出娘、混乱する

「合同演習?」ナディアが上げた疑問の声にフロレンシオが答える。「そうだ。月に一度、複数の騎士団と合同で訓練を行う。模擬戦形式で、私たち白百合騎士団の相手は白薔薇騎士団と紅薔薇騎士団だ」「数に差がありませんか?」ナディアは真っ先に浮かんだ疑問...
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9. 家出娘、暴れる

アリシアが選んだのはおしゃれな雰囲気のカフェだった。食堂くらいしか縁のなかったナディアにとってはかなり衝撃的だった。初めての体験にナディアは興奮を隠せない。(ああ、これも美味しそう。こっちも捨てがたい~)どれもこれも美味しそうで、メニューを...
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8. 王都での生活

そろそろ王都に着いて一カ月が過ぎようとしていた。ナディアは思ったより騎士団での生活が楽しいものであることに、嬉しい驚きを感じていた。(ご飯は美味しいし、ちゃんとしたベッドで眠れるし、訓練も楽しい。このままここで過ごせたら楽しいだろうなぁ。副...
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