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――十三夜――

あと一月ほどで誕生日を迎え、私は成人として認められる。ようやくアレッシオ様の後見を必要としない年齢に達するのだ。アレッシオ様の元で働き始めて二年ほどが経つ。これまでアレッシオ様のそばで、彼が幾人もの女性と夜を過ごすのを間近に見て来た。秘書の...
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――眉月――

十三年前に私は事故で両親を一度に失った。その悲報を私にもたらしたのは両親の親友であるアレッシオ・ウリッセ・クレメンティ子爵だった。アレッシオ様は度々我が家を訪れていた。領主であるアレッシオ様がなぜただの小作人である我が家を訪ねていたのかは分...
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――朔月――

「アレッシオ……、止めて……下さ……い」「ルチア、私から逃げるな」ルチアはシーツの海に両腕を頭上で縫いとめられた白い肢体をよじり、必死に逞しい体から逃げようとした。男の身体は逃すまいと、ルチアの唇をふさぐ。「ふぅっ……、あ、はぁっ」慣れない...
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11. 突然の求婚

ラファエラの翼の封印に成功してから数日が過ぎた。研究の手伝いはラファエラを守るための口実だとガブリエレが白状したため、通常通りの研究に戻り、ラファエラは日常を取り戻しつつあった。ラファエラはいつも通り植物採集の為に鞄を持って山へ出かけると、...
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10. レオの初恋

自宅へと戻ったレオは、いささか疲れた体をベッドの上に投げ出し、仰向けになりながら今日の出来事を思い出していた。封印を施すためとはいえ、本人の了解もなく抱いてしまったことをひどく後悔していた。今まで何人かの女性と付き合った経験はあるが、皆その...
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9. 封印の代償

仕事を終えてフェルナンドが帰宅した時、ラファエラは未だ眠ったままだった。「封印……しただと!?」(よかった……だが、ラファを抱かなければ封印できなかっただと!)ガブリエレから聞かされた内容は、安堵と同時に深い怒りをフェルナンドにもたらした。...
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閑話――イリヤの記憶――

「イリヤ……ごめんなさい……」それが母の最期の言葉だった。その言葉が何に対する謝罪なのかは、イリヤには今でもわからない。――私を愛することができなかったことに対する謝罪だとは思いたくない。けれど、少年期のイリヤを残して死出へと旅立つことは確...
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25. 別離と旅立ち

無事本部へと帰投したレイとイリヤはラムダを監査部へと引き渡した。「随分無茶をしたようだな」「申し訳ありません」上官としてのオメガへの報告を終えたレイは疲れを隠せずにいた。「クシーへの聴取は大体終えた。やはりキングという男の為に行動していたら...
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24. 脱出

前方からゆっくりと迫る人影の中に、レイは見覚えのある顔を見つけていた。――たしか、研究所で見かけた気がする。ほとんど他人に興味のなかった当時のレイが覚えているのは、ショウと関わりのある人物くらいだった。微かな記憶がレイの脳裏に蘇る。――確か...
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23. 急襲

目的地へと向かうX-000の機内はエンジン音がうるさく、局員たちはインカム越しに作戦の説明を受けていた。「これより作戦を開始する。目標はクシーが在籍していたアフマル学園の調査……と言いたいところだが、状況によっては戦闘の可能性がある。各自、...
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