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22. 侵入者の正体

レイはイリヤが見つけた侵入元のサーバの解析結果を受け取り、頭を抱えたくなった。――まさか、クシーが『赤の翼』と繋がっているとは……。けれど厳然たる事実がレイに示されている以上、調査をせざるを得ない。早速VVMに接続し、クシーの経歴、交友関係...
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21. 変化

――恋人とはどういう存在なのだろう?レイはイリヤからの申し出に戸惑っていた。これまでレイを求めてきた男たちは体が目当てだと思っていた。だから、レイも適当に付き合い、欲望を解消してきた。けれどイリヤはそれまでの男たちとは違なり、体だけでなく心...
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20. 確かめる

「レイ……レイ」「イリヤ……」うわ言のように名を呼び続けるイリヤに煽られ、レイも夢中になって口づけを返す。「っはぁ、熱……い」イリヤが触れた場所から、次々と熱が生まれていく。ふたりは互いの体にまとわりついた制服を争うように脱がせ合った。「あ...
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19. 愛と執着

「私はお前を愛してはいない。……おそらく、私には愛するということが分からない」レイのいつもの強気な様子はなりを潜め、幼子のような頼りない目でイリヤを見上げていた。「お前のうそぶく愛とはなんだ? それが執着だというのならば、私には受け入れられ...
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18. いかにして心を捕えるか

イリヤは自ら仕掛けたトラップの一つに侵入者の痕跡が残っていることに気が付いた。――よしっ! かかった。侵入者の痕跡から、逆を辿り侵入者の元へとたどり着くのは困難を極めた。侵入者は巧妙に何度もサーバを迂回しながら、幾つもの分岐を作りつつ侵入を...
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閑話――オメガの追憶 ――

私が初めてレイに出会ったのは、彼女が五歳くらいの頃だっただろうか。研究所の職員に連れられ、無機質な研究室の一角で引き合わされたレイは、固く心を閉ざしていた。私と同様に遺伝子操作を受けたレイは、受精卵の提供者の元でこれまで育てられていたが、そ...
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17. 警告

「お前か、ファイというのは」サファイアブルーの瞳は冷たい色をしている。イリヤは背筋に寒気が走るのを感じた。――この男、普通の人間じゃない。イリヤはオメガから浴びせられる殺気に、思わず戦闘姿勢を取りそうになってあわてて抑えこむ。胸に付けられた...
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16. 聴取

「それで何をお聞きになりたいのでしょうか?」イリヤは防音が施された小部屋でデルタ、イプシロンと向かい合っていた。「イリヤ・高杉(タカスギ)、二十九歳。階級、少尉。UIAに配属されるまでは、UNA(United Nations Forces)...
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15. 局員の噂話

新本部へと職場を移してから数日が過ぎようとしていた。イリヤは今までにない職場のピリピリとした雰囲気に落ち着かない気分を味わっていた。――査察がそれほど大変なことなのだろうか?特に不正な処理などが行われているようには見えないこのSection...
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14. 煩悶

レイは局員たちの注意を引きつけた。「Attention!」局員は一斉にレイに向き直る。軍人らしい一糸乱れぬ動作に、レイは満足を覚えつつもこれからのことを考え、気を引き締め直した。「本日より、監査部による査察が行われる。各員、監査部の調査には...
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